薫と芳樹(廃棄物処理場) 薫と芳樹(廃棄物処理場)ネタバレ・あらすじ・感想
成人式を終えた夜、久しぶりに開かれた同窓会。その場で芳樹は、長いあいだ距離ができてしまっていた同級生・薫と再び顔を合わせることになる。薫は昔から嗅覚が鋭く、わずかな匂いの違いにもすぐ気づいてしまう体質。学生時代も、芳樹の汗の匂いや、思春期特有の気まずい気配まで平然と指摘してからかってくるような存在だった。久々の再会でも、その遠慮のない態度はまったく変わっていない。しかし二人の関係は、単なる旧友というだけではない。高校2年の夏、ある出来事をきっかけにして、それまで近かった距離は急にぎこちないものになってしまった。互いに言葉にできないまま時間だけが過ぎ、気づけば卒業後は自然と疎遠になっていたのだ。数年ぶりに同じ空間で向き合うことになった芳樹と薫。軽口を叩き合いながらも、胸の奥にはあの夏の記憶が静かに残り続けている。再会によって、止まっていた二人の時間が再び動き出そうとしていた。