牙と涙~魔物憑きの一族は獣愛に滅ぶ~(上腕百頭筋)

牙と涙~魔物憑きの一族は獣愛に滅ぶ~(上腕百頭筋)

牙と涙~魔物憑きの一族は獣愛に滅ぶ~(上腕百頭筋)ネタバレ・あらすじ・感想

古より「神成家」を頂点とする一族は、禁断の術――魔物をその身に宿すことで人の限界を超える力を得てきた。宗家の後継者・神成慧牙(かんなり けいが)と、分家筋の若き剣士・孫目紫水(まごめ しすい)は、その異能を買われ、国王直属の隠密部隊を率い影から国を支えていた。だが、常人離れしたその姿と力は人々に忌み嫌われ、“魔物憑き”と呼ばれ蔑まれてしまう。それでも慧牙と紫水は、理解を示してくれる王への忠義を胸に、暗殺任務を果たし続けていた。互いに心の拠り所となっていた二人の秘められた関係――密やかに重ねる夜の逢瀬だけが、彼らの救いだった。しかしある日、一族全体による王政転覆の密議が立ち上がる。忠誠を貫こうとする慧牙に対し、母を差別によって奪われた紫水は復讐心から決起を受け入れる。「誇りを取り戻すための戦い」が幕を開ける前夜。二人は、運命に翻弄される中で最後のひとときを共に過ごす――。
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