魅惑的なお前が悪い(よふかしのへや) 魅惑的なお前が悪い(よふかしのへや)ネタバレ・あらすじ・感想
好奇心が導いた先で、彼が手にした“彼女”ひとりの青年が、自室で過ごす静かな夜。棚の奥から取り出した薄い本に描かれていたのは、現実では到底あり得ないような世界だった。興味本位でページをめくるうちに、最後に小さく記されたQRコードが目に留まる。「フィクションを超えた現実が、ここにある」そんな煽り文句に導かれるように、彼は迷うことなくアクセスした。たどり着いたのは、一般の目には触れない“裏の市場”。そこに掲載されていたのは、理想の容姿と従順さを兼ね備えた美しい存在――名は「ルナ」。気づけば、彼のもとにルナが届いていた。初めは穏やかに、同居人として共に暮らすつもりだった。ところが、彼女の微笑みはどこか妖しく、無垢な瞳の奥にある欲の気配が彼を惑わせる。触れれば壊れそうなほど繊細で、なのにどこか抗えない甘さを帯びた“誘惑”。やがて、どちらが主でどちらが従なのか――境界はゆっくりと、しかし確実に崩れていく。本当に支配していたのは、自分だったのか?それとも、彼女の微笑みに隠された何かに、自ら囚われていたのか?首輪の意味を問い直したとき、彼はまだ、それが始まりにすぎないことを知らなかった──。