オタク友達とのセックスは最高に気持ちいい(あるぷ)

解放と抑制の狭間で揺れるふたり――オタク趣味を共有し、どこまでもウマが合う三芳と前田。ある日、刺激的な創作作品を読んだことをきっかけに、ふたりは冗談半分で“自制生活”をスタートさせることにする。そのルールはただひとつ、「1ヶ月間、あらゆる性的欲求を断つこと」。最初の数日は笑って過ごせた。しかし、時間が経つにつれ、欲望はじわじわと頭をもたげ、日常生活にも支障をきたし始める。冗談だったはずの試みは、次第にふたりの精神にリアルな負荷を与えはじめたのだ。そんな中で彼らは、性的な思考から意図的に距離を置く術を学び始める。好きなジャンルの話をしても、過激な話題には触れないようにする。ゲームに没頭し、作品論を交わし、そうした時間を積み重ねることで、やがて身体の衝動も穏やかになっていく。そして約束の「解禁日」。満を持してその日を迎えた彼らだったが、長く続いた“禁欲の時間”は、微妙な緊張感と距離を彼らの間に残していた。欲望を経て変化した関係性――その先にあるのは、かつての友情か、それとも…。

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