デカちん喫茶(しろいうま)

かつて「力こそ正義」と信じられた大艦巨砲主義。その思想は一度終焉を迎えたはずが、時を経て再び姿を現した。──ただし今度の舞台は、兵器ではなく人間の肉体。「大きいことは良いことだ」その常識を疑う者はいない。だが、限界を超えたとき、それは祝福ではなく呪いへと変わる。人呼んで“三本足の時代”。選ばれし女性たちは、常人には背負えぬ重荷を抱きしめ、歓喜と苦悩のはざまで生きていく。彼女たちは何を願い、どこへ辿り着くのか。過剰なる力を宿した者の宿命、その未来を私たちは見届けずにはいられない。