籠鳥姦猿(モチヂ)

籠鳥姦猿(モチヂ)

籠鳥姦猿(モチヂ)ネタバレ・あらすじ・感想

名門・姫澤建設の一人娘、姫澤瑠偉には人知れず抱える焦りがあった。どれだけ勉強しても、学年トップの座だけは届かない。その順位をいとも簡単に奪っていくのは、転校してきたばかりの少年──渡辺辰広。悔しさが募るあまり、瑠偉は幼い対抗心のままに、辰広へ小さな嫌がらせを繰り返してしまう。それでも彼は、いつも静かに受け流し、反論一つしない。その態度が、さらに彼女の胸をざわつかせた。だがある日──瑠偉は誤って、辰広が大切にしていた“母の形見”のペンダントを壊してしまう。その瞬間、今まで穏やかだった彼の表情が初めて揺れた。「言ってなかったけど……僕、あなたの家が取引している会社の社長の息子なんだ」状況の重みに気づいた瑠偉は真っ青になる。謝っても謝りきれない失態。途方に暮れる彼女に、辰広は淡々と一つの提案を告げる。「このまま関係を悪くする気はないよ。ただ……君には、僕ときちんと向き合ってほしい」それは罰ではなく、互いの誤解とわだかまりを解くための“条件”。瑠偉は覚悟を決め、彼の提示した課題に応じていく。やがて二人は、競い合うだけでは見えてこなかった本当の姿や弱さに触れ、意地とプライドに縛られていた関係が、少しずつ変わりはじめる──。
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