冥婚の花嫁 -終-(Luc) 冥婚の花嫁 -終-(Luc)ネタバレ・あらすじ・感想
冥婚という数奇な縁によって、イオは“旦那様”の花嫁となった。生と死の境を越えた結婚ではあったが、二人は少しずつ心を通わせ、静かであたたかな日々を築いていく。互いを思いやる穏やかな夫婦の時間は、確かにそこに存在していた。しかし、旦那様の妹・ケイの突然の訃報が、その日常に影を落とす。深い悲しみをきっかけに、彼の言動は次第に不安定さを帯びていった。――「過去へ行く方法が分かったよ」失われたものを取り戻すため、旦那様が選んだのは“時を遡る術”。だが、その禁忌の術は原因不明の暴走を起こし、イオ自身も否応なく巻き込まれてしまう。激しい光と意識の断絶の果てに、イオが目を覚ました先で見たのは、見慣れた愛する夫の姿ではなかった。そこにいたのは、冷えた眼差しを向ける、まだ幼い赤子。――「お前は誰だ」それは、過去へと投げ出されたイオと、まだイオを知らない“彼”との再会だった。愛を育んだ記憶を胸に抱えたまま、イオはもう一度、運命と向き合うことになる。この出会いは、やり直しなのか、それとも――失われた未来へ辿り着くための、もう一つの始まりなのか。