片端の桜──四章(米田ポロリス)

片端の桜──四章(米田ポロリス)

片端の桜──四章(米田ポロリス)ネタバレ・あらすじ・感想

約束の旅路、その終着点で運命は再び交差する。珠々(しゅじゅ)と影明(かげあき)。互いの永遠を誓い合い、幸福の余韻に包まれながら帰路についた二人。穏やかな列車の旅路、偶然にも影明の旧友・貞虎とその同行者・繭結(まゆゆ)と再会する。思いがけない出会いに場は和やかに――しかし、その空気は次第にきな臭く歪み始める。無垢な笑みを浮かべる美少年・繭結に心を弾ませる珠々。一方で、そんな珠々の反応に影明の胸はかすかな不安で揺れていた。それぞれの想いが交錯する中、列車は静かに、しかし確実に“決して降りられない”運命のレールを走り出す。やがて明らかになる衝撃の事実。繭結は、珠々が決して出会ってはならない存在だったのだ。密閉された車両、逃げ場のない密室。迫りくる繭結の影――狂気と宿命が、約束の愛を試す。影明は、愛する珠々を守り抜くことができるのか。それとも、誓いは静かに崩れ去ってしまうのか。永遠を信じたふたりの行く末に待つのは、希望か、悲劇か。列車が走り抜ける音だけが、彼らの運命を告げていた。
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