「深愛-狂-」~快楽~(古山一朗) 「深愛-狂-」~快楽~(古山一朗)ネタバレ・あらすじ・感想
物語の幕開けは、悠真の自宅。机いっぱいに広げられた参考書とノート、その向かいに座る理玖。表向きは「勉強会」という名目――けれど、この空間にいるのは二人だけ。静まり返った部屋。時計の針の音さえやけに大きく感じる距離感。誰にも邪魔されない状況で、胸の奥に押し込めてきた感情が、じわりと輪郭を帯びはじめる。理玖の視線がふと止まる。悠真もまた、ページをめくる手を止める。「何も起きないはず」の時間が、少しずつ熱を帯びていく。抑え込んでいた想いは、この密室でどこへ向かうのか。友情の延長線か、それとも――。勉強机を挟んだわずかな距離。けれど本当に試されているのは、問題集ではなく、二人の本音。静かな家の中で始まる、緊張と衝動が交錯するひととき。誰にも見られない場所だからこそ、彼らはどんな選択をするのか――。