兄さんはもう逝ないんだから、諦めなよ義姉さん2~狂執愛~(はとペア) 兄さんはもう逝ないんだから、諦めなよ義姉さん2~狂執愛~(はとペア)ネタバレ・あらすじ・感想
突然の訃報が、白枝 絃の人生を根こそぎ変えてしまった。最愛の夫を失った喪失感はもちろんだが、彼女の日常を最も大きく揺るがしたのは、亡き夫の弟――慧の存在だった。長い年月、胸の奥に秘め続けてきた想い。それは憧れなどという穏やかな言葉では収まりきらない、静かに熟成された執着にも似た感情だった。兄の死という決定的な転機を前に、慧はもはや自制することをやめる。悲しみに沈む絃へと一気に距離を詰め、強引とも言える形で関係を迫り、彼女を自分の隣へと引き寄せた。やり方は正しいとは言えない。それでも、孤独と不安のなかで差し伸べられた手を、絃は拒みきれなかった。気づけば彼の存在は、喪失の穴を埋めるだけでなく、心の拠り所へと変わっていく。――それから半年。慧は絃を束縛しない。外出を禁じることも、連絡を細かく監視することもない。表面上は、夫を亡くす以前の穏やかな日常が戻ってきたかのように見える。だが、彼の内側にある想いは、以前よりもはるかに濃く、重い。彼女の体調を過剰なほど気にかけ、些細な変化も見逃さず、誰よりも近くで支えようとする。その優しさの裏に潜むのは、失うことへの極端な恐れと、誰にも渡したくないという強烈な独占欲。自由を与えているようでいて、常に視線は外さない。穏やかな日常の奥底で、静かに熱を帯びる執着。愛と呼ぶには少し歪で、けれど確かに本物の感情。喪失から始まった関係は、やがて“依存”と“献身”が絡み合う、危うくも甘い共生へと変わっていく――。愛する人を失った未亡人と、長年想い続けた義弟。静かな生活の裏で膨らみ続ける独占と執愛を描く、切なくも濃密なラブストーリー。