没落貴族様は言うことを聞かない(カリン糖)

没落貴族様は言うことを聞かない(カリン糖)

没落貴族様は言うことを聞かない(カリン糖)ネタバレ・あらすじ・感想

没落貴族の嫡男として何不自由なく育ったリオ・アルフォード。広大な領地と名家の名声に守られ、疑うことなく生きていた彼の日常は、領民による反乱によって突如崩壊する。一族は“ある罪”を裁かれ、両親は処刑。まだ幼かったリオだけは死刑を免れるものの、その代償として与えられたのは、終わりの見えない幽閉だった。閉じ込められたのは、人の気配すら届かない深い森の牢獄。魔法によって空腹も渇きも眠気も奪われ、身体機能のほとんどを停止されたまま、ただ意識だけが存在し続ける――。生きているのか、死んでいるのかも曖昧な時間を、彼は18年ものあいだ耐え続けていた。そんな絶望の牢から、ある日リオを連れ出したのは、騎士となった男・ゴーシュ。圧倒的な地位と力を手にした彼は、リオを自らの屋敷へ迎え入れる。だが、その執着は異様だった。優しさにも似た支配。逃がす気など一切感じさせない独占欲。リオに向けられる感情は、忠誠でも憐れみでもなく、長年積み重ねられた執念そのもの。そしてリオは気づく。ゴーシュこそ、かつて自分が見下し、酷く扱っていた使用人の少年だったことに――。立場は完全に逆転した。閉ざされた牢獄から救い出されたはずなのに、待っていたのはさらに濃密で逃れられない支配。苦痛しかなかった監禁生活と、狂気じみた愛情に囚われる現在。果たしてリオにとって、本当に“地獄”だったのはどちらなのか。さらに物語は、アルフォード家が隠し続けてきた禁忌へと踏み込んでいく。リオ自身すら知らなかった一族の罪、その真実が明かされた時、歪んだ主従関係は新たな局面を迎える――。
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.